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学校と子どもの自殺考えるシンポ 遺族らも参加

学校と子どもの自殺について考えようと、鹿児島市のかごしま県民交流センターで4日、「鹿児島の事案から考える学校と子どもの自殺シンポジウム」があった。子どもを自殺で亡くした母親らが設立した一般社団法人「カナリアハート」(事務局・愛知県刈谷市)の主催で、教育関係者や弁護士、自殺した子どもの遺族ら約80人が参加し、いじめや、教員の指導で自殺に追い込まれる「指導死」などの学校問題について意見を交わした。

 2011年に自殺した出水市の中学2年の女子生徒の祖父で、いじめが原因だったとして市に損害賠償を求める裁判を起こした中村幹年さんは、自殺の真相がまだ分かっていないとして、「遺族の声を聞く第三者委員会による再調査を」と力を込めた。14年にいじめが原因で自殺した鹿児島市の高校1年の男子生徒の母親も登壇し、「今も自分を責める気持ちがなくなることはない」と時折、声を震わせながら、つらい心情を語った。

 15年に奄美市で自殺した中学1年の男子生徒については、市が設置した第三者委が遺族の声を積極的に聞き、昨年12月に担任教師による不適切な指導が原因だったと結論づけた。男子生徒の父親は「第三者委が私たちに寄り添い、丁寧に調査してくれた。次の命につながる報告書になれば」と話した。

 最後のパネルディスカッションには、奄美市の第三者委で委員長を務めた元鹿児島大教授の内沢達さんや弁護士らが参加し、第三者委のあり方などについて話し合った。カナリアハート代表理事の山田優美子さんは、奄美のケースが「今後のスタンダードになれば」と述べ、理事の安達和美さんは「学校や教育委員会は調査委員会に任せきりにせず、きちんと子どもの死という事実に向き合って欲しい」と話した。(小瀬康太郎)

2019年5月5日 朝日新聞

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