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いじめられた元ミス代表、令和は違い・変化楽しむ時代に

令和が始まる。平成の時代は、戦争こそなかったものの、格差や差別など様々な問題が表に出た。でも、もっといい世の中にできるはず。平成生まれの3人が、次の時代への期待を語った。宮本エリアナさん(タレント)
 私の両親は、母が日本人で父がアフリカ系アメリカ人です。見た目が違うせいか、保育園や学校生活を送る中でいじめを受けました。「手をつないだら色が移る」など心無いことを言われたり、大人から「くろんぼ」「アメちゃんの子」などと言われたりすることもありました。
 いじめがつらくて、母に相談したことがあります。すると「見た目が違うのは、父親が黒人なんだから当たり前じゃない?」ときっぱりと言われました。以来、悩むことをやめ、ありのままの自分を受け入れることにしました。
 でも、差別や偏見に耐えられない人もいます。日本人と白人系の親を持つ友人は自分の居場所を見つけられず、自ら命を絶ちました。「差別をなくすために発信力を持ちたい」。それが、ミス・ユニバース出場を決めた1番の理由でした。
 スポーツ界ではテニスの大坂なおみさんなど、黒人にルーツがある選手たちがたくさん活躍しています。ですが、芸能界では、まだ少ないのが現状です。芸能活動をする中で、「モデルとしては需要があまりない」「その肌に合う服が少ない」と言われたこともあります。
 私はこれからも、講演会など人前に立つ仕事を続けて、グローバルな世の中になるよう、発信していきたいと思っています。
 平成は変化が速く、それまでとは違う経験や意見に接する機会が格段に増えた時代だったと思います。ただそのスピードに追いつけず、変化に抵抗を感じた人もいたのではないでしょうか。
 私がミス・ユニバース日本代表に選ばれた時、批判的な声が多くありました。一方で「ハーフは既に日本にたくさんいるし、今っぽくていい」という意見も寄せられました。若い世代を中心に、今の日本人は変化に柔軟になっていると感じます。これからは、変化を楽しむ時代ではないかと思います。
 オープンにものが言える雰囲気を作ることが、その一歩だと思います。そのためには、政治に多様性が必要です。これまで強い立場だった年配の男性議員に、若者や外国出身者、女性の議員らが意見をぶつける姿が普通になれば、弱い立場にある人が主張するのをたたく現象も減るのではないかと思います。
 日本には今後、外国人労働者の力がさらに必要となります。色々な習慣を持つ人が身近になることは、もっと寛容な社会になる好機です。個々の事情により、今までと違う働き方で成果を出す人も増えるでしょう。
 みんなと違うことを責めるのではなく、違うことを生かしていく。令和は、そんな時代になって欲しいと思います。(聞き手・後藤太輔)
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 1994年、長崎県佐世保市出身。2015年、ミス・ユニバース日本代表に選出。17年に結婚し昨年、長男を出産。

2019年5月1日 朝日新聞

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